財産分与に関すること

  • 私は結婚後ずっと専業主婦で、働いたことがありません。その場合、財産分与はどの位もらえるのでしょうか。
  • 夫の収入だけで生活していた専業主婦の場合、自分名義の財産は少ないかもしれません。しかし、夫が安心して働くことができたのも妻の協力があったからです。たとえ夫名義の財産でも、それが夫婦協力して築いたものだと言えるものならば、妻が財産分与を受けることができます。割合は原則2分の1です。ただし、結婚前に夫が得た財産や、夫が相続したものなどは対象となりません。
  • 子どもを転校させたくないので離婚後も今のマンションに住みたいのですが、可能でしょうか。
  • 今住んでいる所に引き続き住めるかどうかは、夫婦間の話し合いで決めることになります。マンションの名義が住む人でない場合は将来さまざまな問題が起こることが予想されるので、できれば財産分与として自分名義にしてもらう方が賢明です。ただし、そのマンションにまだローンが残っている場合は注意が必要です。
  • 離婚時に財産を受け取ると税金がかかりますか。
  • 贈与や相続の場合、財産を受け取る側に税金が課される場合がありますが、離婚の財産分与においては原則税金はかかりません。ただし、もらった財産が、婚姻中の夫婦の協力によって得た額より多すぎると判断される時は贈与税がかかる場合があります。また、財産を渡す側については、不動産を財産分与として渡したときは、譲渡税の課税対象となります。

慰謝料に関すること

  • 夫の浮気が原因で離婚を考えています。この場合、子どもが浮気相手に慰謝料を請求することはできますか。
  • 離婚によって子どもも被害を受けると考えられますが、特段の事情がない限り原則として浮気相手に対する慰謝料請求は妻からしか認められません。両親の離婚によって精神的苦痛を受けたのは事実ですが、父と子の縁が切れるわけではなく、離婚後も親としての愛情や援助などは受けられるからです。

養育費に関すること

  • 現在養育費をもらっていますが、私が再婚すると養育費はもらえなくなりますか。
  • 再婚してもそれだけで養育費の支払義務がなくなるわけではありません。ただし、お互いの経済状況を考え、養育費の減額を求められる可能性はあります。最終的には話し合いで金額を決定することになります。
  • 離婚後、養育費を支払っていた元夫が自己破産しました。元夫は養育費を支払う義務はなくなるのでしょうか。
  • 自己破産をして裁判所から免責許可決定を得ると、原則的に破産者は債務から解放されます。しかし破産者であっても免責されない事項があります。「子の監護に関する義務」もその一つですので、元夫は養育費を引き続き支払わなければなりません。

親権に関すること

  • 離婚の際に、姑が「孫はいずれ跡取りになるから親権は渡せない」と自分が親権を主張してきましたが、姑に親権を取られてしまうのでしょうか。
  • 子どもの親権は、原則その子の父母が有する権利義務です。跡取りになるからというだけで姑に親権を取られることはありません。親権者は夫婦間で話し合って決め、話し合いがつかない場合は調停、裁判などを行います。

その他離婚に関すること

  • 結婚して夫の名字になっていますが、離婚後はどうなるのでしょうか。
  • 離婚すると法律上当然に結婚前の名字に戻ります。婚姻中の名字を継続して使用したい場合は、離婚成立日から3ヶ月以内に離婚の際に称していた氏を称する届出をする必要があります。また、子どもは両親が離婚しても名字は変わらず、婚姻中の氏を引き続き使用することになります。子どもの名字を変更したい場合は、「子の氏の変更許可」を裁判所で行います。
  • 長年事実婚で過ごしてきました。夫が他の女性と暮らすようになり、内縁関係を解消することになりました。財産分与や慰謝料は請求できますか。
  • 内縁は、法律では夫婦と認められていませんので相続などの権利は発生しませんが、内縁関係でも法律婚に準じた扱いがされるものもあります。法律婚と同様の生活を送っていた場合などは財産分与や慰謝料を請求できる可能性もあります。
  • 公正証書を作るには費用はどのくらいかかりますか。
  • 専門家への報酬と公証人手数料が必要となります。公証人への手数料は養育費や慰謝料の金額によって変わってきます。
公証人手数料
目的 手数料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1000万円まで 17,000円
3000万円まで 23,000円
5000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円

その他当事務所に関すること

  • 平日仕事で時間がとれないのですが、土日でも対応していますか。
  • はい。事前にお電話で予約を入れていただければ土日祝日でも対応可能です。
  • 夫と離婚協議中ですが、あまり話し合いたくないので間に入って交渉してもらえますか。
  • 申し訳ございません。争いがある場合、代わりに交渉することはできません。当人同士で話し合うのが一番ですが、どうしても無理な場合は弁護士をご紹介させていただきます。